グザヴィエ・ドラン作品を観る

まもなく25日に公開となる映画、マティアス&マキシムに詩人の最果タヒさんが寄せた詩『傷痕』を菅田くんが朗読することになったということで、その監督でもあるグザヴィエ・ドランの作品を観てみようと思い立ちました。

近所のレンタルショップにあるかなぁと不安でしたがとりあえず2本借りれたので連休中に観てみました。
最初に彼がどんな人なのかネットでいろいろ見て知ってしまっていたんで多少のネタバレ感はありましたが、5年前の作品とは思えないほどなんか、映画を観たって感じ。

2本中1本にはインタビューの特典映像がついてたんでその話を聞くと彼は戯曲と映画の違いというのを意識してるんだってことがわかりました。
確かに今って映画に限らずですが、親切に1から10まで説明してくれたりする作品なんかもあったり。
それってどうなのと思うこともしばしば。

人って受け手によっていろんな感情が湧くからオモシロいんですよね。
歌もしかり。
この作品はこうだからこう読み取ってもらわなきゃダメなんだ。
って、まあ別にあってもいいけどそれは観たり聴いたりするの疲れちゃう気がするもんね。

その辺りの表現が絶妙で、ただフランス語の映画(字幕で見ました。学生時代にフラ語とってたんで簡単な単語ならわかる)だし多少わかりにくい部分もあったりするので私なんかは理解に苦しんだり。

2本中2本とも主人公の導入部分に歌がそえられて始まります。
これ実際の上映ではどうだったのか、歌詞が字幕で出るからあぁこういうお話しね~~ってなんとなく匂わせてるんですよね。

そこがグザヴィエ・ドランの優しさなのかも。私みたいな理解できない人向けにw
静かな作品で登場人物が少ないところも自分好みです。

たかが世界の終わり

これは、家族の物語。
と言っていいのかな。
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あらすじと感想など

実家から家を出てもう何年も帰っていない作家のルイ。
どうしても伝えなくてはならないことがあって帰ることに。

彼を待ち受けていたのは母親、妹、兄、兄嫁でした。
一見彼を迎えることが嬉しそうにみえた彼らだったが…。

私ね、もうこっからわかんなかったんです。
ルイの上にもう一人兄貴がいたわけなんですけど、最初それがわかんなくて。

え。母親と父親だよね。なんでもう一人奥さんおるねん?愛人?
って右往左往している間にどんどんお話進んでいきます。

しかも名前がアントワーヌにカトリーヌ、シュザンヌでしょ。それ男なの女なのって。結構途中までわかんないままで。ややこしい。

この最初の箇所がこんなwだったもんでそりゃあ、ストーリーについていけないよね。
ようやくセリフとかでああ、兄貴だったんか~ってわかってから話に追いついた感じ。

淡々と表情のやり取りとあいまいな会話の表現だけで話が進み、気づいたら終わってました。

まあもちろん全然わかんなかったわけではなくて、兄弟っていろいろあるよね。とか、やっぱり二言三言くらい発しただけでは気持ちや思いは伝わらないよね。とか。

母親のセリフにこんなのがありました。

あなたのことは理解できないけど愛してる

さすがママです。
妹も兄もそれなりに愛情ぽいのが感じられるんですが、激しいんです。
けどちゃんと言葉で表してるから伝わってくるし、感情も見えてくる。

ルイだけが、ほとんど話さない。
だから見てるこっちもわかんないんです。表情とか周りの会話とか小道具から読み取るって感じで。
ちゃんと説明あったわけじゃないから、あぁ、彼はもう余命が残りわずかだから帰ったんだな。
と思ってたんだけど、あれ違うの?って思わされたり。

ということで。
ルイ。何しに帰ってきたねん。

家族って複雑。

トム・アット・ザ・ファーム

トムアットザファーム

お次はサスペンス。

これには都会と田舎っていう対比が含まれていて。
ああ田舎の閉塞感って万国共通なんかなって思わされました。

あらすじと感想など

トムがとある田舎の家を車で訪れる所から始まります。
その目的は亡くなったその家の息子を弔うためでした。

その家には母親と兄がいました。
母親は息子とトムの関係を知らないが兄にはわかっていた。
粗暴にふるまうその兄に手を焼いていた母親はトムを歓迎する。

一方母親にその関係を知らせたくない兄はトムを脅すように暴力で支配しようとしていた。
仕方なくその牧場を手伝うこととなり3週間が経とうとしていたある日、立ち寄ったバーで兄の秘密を知ってしまう。

兄の気持ちに寄り添おうとしていたトムだったが…

これね。サスペンスだって知ってたから、あと監督自身がどんな方だか知ってたからある程度はネタばれてたんです。自分の中で。
けど、描写がものすごく巧みで途中何度もハラハラしました。

あれ。母親が怪しいのかな。とか。

とにかく描き方がうまいんですよね。
これもセリフで説明とかは全くありません。
自分で読み解くしかない。

なのでところどころよくわからない部分ありました。
ツッコミどころも。

そもそもその人はどうやって亡くなったのかさえわかりませんでしたから。
だから途中ハラハラしたし、最後のオチがどうなるのかとか、主人公がどうなってしまうのか、とかまんまと引き込まれてしまいました。

終わり方はあっけなかったですけども。

あ、これは監督自身が主人公を演じてます。
美しいな。と思いました。

特典のインタビューで少し解説してくれてるんですけど、ストックホルム症候群なんてキーワードが出てきました。

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