さまざまなシーンに活けられるお花。
その活け方にはいろんな方法があります。

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アレンジ 投げ入れ 剣山による活け方

などがそうです。
ちょっとしたテクニックを知っているだけで何倍も素敵に活けられます。
そんなテクニックのご紹介をしてみたいと思います。

第1回目は花瓶と花バサミがあれば気軽にできる投げ入れです。

※こちらのページのお花素材はお花のアイコン館さまよりお借りしています。

投げ入れ

皆さんはお花を部屋に飾るときどのようにしてますか?
たいていは剣山を使わず、花瓶にお花を挿しているんじゃないでしょうか。
ただ何となくいれるより、ちょっとしたことに気をつければぐんと素敵に活けられるようになります。
ポイント別にしてみました。

●お花の選び方
まずお花屋さんに行って、どんなお花にするか選んでみましょう。
花の種類を見回してみてください。
いろんなタイプの花があることに気づくはずです。
バラbaraやカラーcollarのように一輪でできたものや、
かすみそうkasumisouのように一輪がたくさん枝分かれしたものもあります。
葉っぱものamadokoroや枝ものume2などもあります。
季節によってあるものないものがありますが、ちょっとおしゃれな花やさんへ行くとけっこういろいろな種類のお花がありますのでみてるだけでも楽しいですよ。

まず、花を置く部屋の雰囲気からイメージを決めます。例えばナチュラルとかトロピカルとか和風とか。
そして全体の色のイメージを決めます。ピンク系、ブルー系、イエロー系などいろいろありますね。
あまり色をばらばらにするより、ピンクなら濃いピンク、薄いピンクとかピンク系のグラデーションになるようにするとまとまっていてきれいです。
そんな感じで花を選んでいきます。

必ず選んで欲しいのが、フォーカルポイント(一番目立つところ)になるお花です。
上記の一輪タイプで選ぶといいかも。
バラなんて素敵
花器の大きさにもよりますが、3~5本くらいあるといいとおもいます。
例えばバラを選んだとしたら、バラにはスプレータイプのミニバラもありますので、添えてあげるとボリュームが出ます。
一輪のバラは高いですし。

そして、次はそれにあうスプレータイプのお花を選んでみましょう。
ボリュームを出したり、挿したお花を花瓶の中で支える役目もあります。
ついついかすみそうを選びたくなりますが、ここはひとつ、他に選んでみましょう。
ヒペリカムやマトリカリア、サンダーソニアsandarなんてかわいいですよ。

そして次に欠かせないのが葉物です。
もし、おうちでガーデニングされてる方はそちらから拝借しても。
花器が小さく花数が少ないときなどにアイビーやワイヤープランツをそえるだけで流れができて素敵に仕上がります。
よくお花屋さんでみかけるものは、他にレモンリーフやピットスポラム、ベアグラス、ミリオンなどがあります。
自分の活けたいイメージにあわせて選んでみてください。

あとは、好みやイメージにあわせて枝ものなんかもあわせてみてください。
ダイナミックに仕上がったり、枝によってはしならせて(タメるという)動きを出すこともできます。

花屋さんから見たかしこいお花の選び方

花器を選ぶ
まず置く場所を決めましょう。
食卓に飾るのか、棚なのか、玄関なのか。花器にもいろいろあります。
背の高さ、口の広さ、透明かどうか、形も素材もさまざまなものがあります。
シーンによって使い分けるのが上級者。

例えば食卓ならあまり場所をとらず、安定していて高さのないものを選びます。
床にじか置きするならどっしりとした大き目の高さのあるものを選ぶといいでしょう。
窓辺なら小さなガラスの花器を2つや3つ並べておいても素敵です。

maruglass

 

活けやすさで選ぶなら左のように口が細くなっているタイプ。
花が束になると自然にとまってくれます。
逆に活けにくい(テクニックがいる)のは、3_01のようなまっすぐで口が広いタイプです。
透明だと透けて見えるのでよけいです。

自信のないときは、透明でない素材を選ぶといいかもしれません。

では準備をしましょう

お花を買ったらすぐにバケツなり何なりに水を張って水の中で根元を水切りしましょう。
こうすることで、お花がより長持ちします。
お花によっては、バーナーで焼いたり、たたいてつぶしたりして水揚げするものもありますが、基本的には水揚げで大丈夫。特殊なものはお花屋さんですでにやってくれています。花器の方は軽く水洗いし、水を3分の1から半分ほど張っておきます。(水は活けたあとで足します。)このとき、お花の延命剤を入れておくとより一層長持ちします。
なければ10円玉をいれたり、酢やアルコール、フロストシュガーを入れたりすると、殺菌や栄養になって長持ちするようです。

基本的には涼しい場所において、水はこまめに取り替えるようにすると長持ちします。

あまり大きな活け込みだと移動するのが大変になるので置く場所で活けますが、小ぶりの普通のものならあとで移動できますので広い場所で遠くからバランスなども見ながら活けるようにします。

活けてみましょう

投げ入れは基本的に花瓶の底に茎をピッタリとつけた入れ方をしません。
側面の一定部分にそろえて固定するように活けていきます。
ですので、お花の茎はナナメにカットします。
そして余分な葉っぱやすその方の小さなつぼみなどは取り除きます。
長さは一番高くおく花の長さが花瓶の長さの最大倍程度まで。
もしくは花瓶の長さの3分の2程度長くなるように切ります。茎の太いしっかりしたものから活けていきます。
最後のほうになると、茎の太いものは抜きにくくなるのでしっかり位置を決めて活けます。
固定しにくいときは、枝分かれしたスプレータイプの花を利用するといいです。

同じ花は長さにそれぞれ違いを出すようにすると立体感が出ます。

葉ものはお花のすそ(花瓶のふち近く)に活けます。そしてバランスをみて花と花の間に入れていきます。
これも花の固定に利用するといいかもしれません。
緑が入ることでグッと引き締まります。

活け終わったら必ず遠く(1mくらい離れて)からバランスを見ましょう。
近くで見てると気づかないことに気がつくことがあるからです。

そして、なげいれでは足していくばかりではなく、引いていくことも大切です。
お花は空間のデザインでもあります。
詰まりすぎてるなと思ったときは、勇気を持って?その部分からお花を抜いていくことも必要です。

いろいろ書いてきましたが、デザインに正解というものはありません。
自分が思い描いたイメージに近くなるようにとにかく好きなように活けていくことです。
価値観は人によってさまざまですから、あなたが美しいと思ったものが美しいのです。

ここでは、基本的な活け方の手順をあらわしただけですので、ここはこうやった方が活けやすいなぁとか、
こうしたほうが私は好きだと思ったことがあったら、ぜひそのようにやってください。
楽しみながらやった方が絶対にきれいに仕上がるはずだと思います。

ぜひ楽しく活けてみてくださいね!

第2回 フラワーアレンジメント~アレンジ編