お花の活け方にいろんな方法があることは第1回目でお話しました。
基本は下記3種。

アレンジ

投げ入れ

剣山による活け方

簡単そうに見えるのですが、ちょっとしたテクニックをくわえてみると何倍も素敵に活けられます。
引き続きそんなテクニックのご紹介をしてみたいと思います。

 

第2回目はいろんな形にキープできる贈り物としても人気の高いアレンジメントです。

※こちらのページのお花素材はお花のアイコン館さまよりお借りしています。

花屋さんから見たかしこいお花の選び方も参考にしてくださいね。

アレンジとは

第1回目では花瓶に水を入れてお花を挿していくやり方でしたが、アレンジはスポンジを使います。
このスポンジのことをたいていオアシスといってます。
水の中に活けていくのと違って、このオアシスに茎を差して固定していくので、いろんな形にすることが可能です。
トピアリーにしてみたり、犬型にしてみたり。リースだってできちゃいます。

ワイヤーなどの小道具を使って、木の実やフルーツ、リボンなど飾りにしてみるのも楽しいです。
また、直接水を入れないスポンジなので入れ物やラッピングにも工夫すればちょっと変わった印象にもなります。

自分で作ったものを家族やお友達にプレゼントしたりするのもなんだかうれしいものです。

準備をしましょう

お花の扱いについては投げ入れと同じです。
ただし、オアシスを隠す意味で葉もの(レザーファンなど)を多く用意しておきましょう。
ここでは材料について詳しく書いてみます。

まず花器を用意します。定番はバスケットですが、水漏れがしないような器なら何でもOK。
出来上がりの大きさを考えて器を選びましょう。

そして一番必要なものがオアシス。
緑色の生花用を用意します。(茶色のシルクフラワー用などもある。)
お花屋さんでも分けてもらえますし、大きな資材やさん(ユザワヤとかシモジマとか)に行くとおいてあります。(ひとつ300円程度)
これを花器の大きさに合わせてナイフなどで切っておきます。
バケツに水を張り、その中に切ったオアシスを上から落とします。
くれぐれも手で押し込んだりしないように。
自然と水を吸って沈んでいきます。
手で押し込むと全体が水を吸わず、ところどころがスカスカになってしまいます。
必ず自然と沈んでいくのを待つようにします。

花器がバスケットなどの場合には必要なのが、透明のラッピングビニール。花束なんかを巻いてるやつです。
水が漏れない役目を果たしてくれます。
これも資材やさんで手に入ります。
ついでに、あればその下にひく好みの柄のラッピングペーパーも用意します。
これはどんなものでもかまいません。和紙や英字新聞なんかでも素敵です。
こちらは特になくっても大丈夫。
ビニールだけでも十分です。
ちょうどオアシスを包んで少しはみだすくらいの大きさにきっておきます。

 

◆そしてここからテクニック!
水を吸ったオアシスを取り出し、角の部分を12箇所、それぞれ面になるように
カットしていきます。

これは面をたくさんとるため。こうすることで角の部分もお花を挿しやすくします。
お花用のナイフが1本あると便利です。

これを器に移してセット完了!
バスケットの場合はオアシスをビニールで包むことも忘れずに。

活けてみましょう

アレンジには基本の形が何種類かあります。
三角形ラウンド型L字型などです。

しかし、これは基本の形になる活けやすく見栄えのよい、バランスのとりやすい形であって、このように活けなさいというものではありません。
自由に入れてよいのです!
自由な発想で形づくっていってください。

◆ポイント1
オアシスを葉もので隠す。最初に葉から挿して行きましょう。あとからではけっこうやりにくいものです。
レザーファン(昔の庭などに生えてるシダの仲間)などのように小分けにしやすい葉ものを選ぶと3本くらいで十分隠れます。
最初に挿すなんて邪魔じゃないか!と思う方もいるかもしれませんが、大丈夫です。
お花は葉の上だろうと真ん中だろうとどんどん刺していきましょう。
そうすることで、より安定して挿すことができます。

 

◆ポイント2
お花はナナメに挿していく。

オアシスに対して斜めになるように挿していくようにします。
こうするとよりたくさんのお花が挿せるのです。

 

◆ポイント3
根元を切るときは2cmほど余分に。
オアシスにさす部分を考慮してナナメにカットし、
しっかりと挿す。

茎をナナメにカットすることで表面積が広がり、吸水しやすくなります。
そして深く挿すことでしっかりと確実に吸水します。

 

◆ポイント4
お花を挿すときは茎の太いものから。
(カラーcollar、チューリップ、ひまわりなど)

細い茎のものはあとからでもどんどん挿しこむことができるのですが、太いものだとそうはいきません。
また、一度挿した後は抜かないようにしっかり位置を決めて挿すようにします。
抜いてしまうと穴があき、そこには挿しにくくなります。

 

◆ポイント5
高さを考える。

あまり長く挿してしまうと、面を埋めるのにかなりたくさんのお花が必要になります。
お花の量にあわせて、短めに挿していきましょう。
低めの小さいアレンジの方がフレンチ風で仕上がりもかわいくなります。

テクニック編

◆テクニック1
同種の花で統一する。

バラなら赤のバラとピンクのバラとかミニバラ、スプレーバラを混ぜるとか同種の花でまとめるとカッコイイです。そのかわり葉ものでグリーンを取り入れ、バランスをとりましょう。

 

◆テクニック2
グルーピング

同種の花だけでは物足りないときは2~3種のお花を使います。
それをバラのコーナー、スイトピーのコーナーという風にグループ分けして挿します。
バラバラに挿したときとがらりと印象が変わりますよ。

 

◆テクニック3
葉もので動きを出す。 dorasena

ミスカンサスやドラセナなど細長い葉ものをうまく使って動きを演出します。
例えば丸めて使ったり、先と先を虹のような形に差し込んだり。
花の上をまるで花器の持ち手のように挿してみたり。
使いようによってはいろいろ工夫ができます。

 

◆テクニック4
フルーツや実ものをプラスする。

軸になる太くてしっかりしたお花の茎をつかって例えばレモンやキウィなどに突き刺してそれをオアシスに挿して使います。
他にもリボンをワイヤーに巻いて挿したり、市販のオーナメントなどを使ってさまざまな演出ができます。

どうですか?うまくできましたか?
季節によってはお花屋さんにも変わった実ものや枝ものが入ったりもします。
うまく使って世界にひとつだけのアレンジを作ってみてくださいね。

アレンジが出来上がったあとはもう一度お水を少し足してあげましょう。
あとは乾いてきたなと思ったらその都度お水を足してあげると長持ちします。
このときお水に延命剤を入れておくとより長持ちします。

 

第3回 フラワーアレンジメント~ブーケ編