夫婦善哉
生誕100年!!を迎えた織田作之助さん作夫婦善哉はその処女作であり、代表的な彼の短編小説の一つ。
短編といっても今時の小説のように改行や区切りが結構あったりするものと違ってギュウギュウに書かれております
なので最初は読みづらかったんですけど、なんか面白くて味わい深くてどんどん読めちゃうんですよね。
で、昭和15年に書かれたというこの作品ですが。
男と女ってえのはいつの時代も似たようなことしてるんですねヽ(´Д`;)ノ
そしてこれも共通して言えるのですが、
人は人を変えられない
ってことですかね。。。
新潮文庫では1冊に6作品収められてたんですが、ものの見事にこれが散りばめられていましたね~~
まあ、育ってきた環境とか性質とかいろいろあるんでしょうけど、親だとて夫婦だとて、子供や夫や妻を自分の思い通りになんてできないんですよね。
もし思い通りになってたとしてもそれはその人の本意でなく、ただ演じているだけかもしれません。
織田さん作であるかは知りませんが、そんな主題のお話も多いですよね。
昨日テレビで見た松本清張の顔って作品もそんな感じでしたね。
話を元に戻しますと、お話自体は6編とも違ったテイストのそれぞれが味わい深い作品となってました。
時代が昭和15年とかなのでその頃の様子がよくわからなくてもなんとなく雰囲気が伝わってきて想像できるような。
そしてやってることは今も昔も変わらないっていうヽ(´Д`;)ノ
そんな作品でした。
ところどころツボだったのが
芸者が母親と猫と3人(?)で
っていう書き方とか、
ライオンハミガキの広告灯
とかそんな時代からあったんだ~とか。
大阪が中心だったので千日前とか難波とかその地名がちゃんとあったんだ~とか。
とまあいろいろ楽しかった作品でした。
ドラマの方は最終回をちらっと見ただけでしたがオノマチがなんか違うくてやっぱり見なくてよかったかもと納得。