サイコパスとは何ぞやを知るサイコホラー~黒い家
WOWOWの無料お試し期間がそろそろ終わります。
親切なものでこの期間中に冊子の番組表まで送ってきてくれました。
やっぱりとりたてて見たいっていうものはないんで契約はしませんが。
時どき面白い映画やってるのでちらほらと録画させてもらいました。
大竹しのぶの黒い家。もう十数年前の映画です。
確か伊藤潤二のうずまきっていう映画を観に行ったカップリング映画だったかと。(今どきはもうやってないのかな?一つの映画代で2つ観れるようになってる。アニメ映画でよくやってる同時上映ってやつ?)
なのに、なぜかこっちの方は観ずに帰ったんですよね。もったいない。
この映画で大杉蓮さんを認識しました。彼をうずまき父さんと呼んでます。
登場人物が全員気持ち悪い映画
大竹しのぶの映画って書いたけど一応主人公は内野聖陽。
他には西村雅彦に石橋蓮司、小林薫、田中美里。有名どころの俳優ばかりで驚いた。
なのに全員気持ち悪い。
内野さんは自分が知ってる内野さんではなかった。若い。声が小さい。
顔がとにかく気持ち悪い。生理的に無理な感じ。あくまで私の主観です。
実際の主演と言っても過言ではない大竹しのぶはもうこれ見た後CMですら見たくないっていうくらい気持ち悪い役です。
最後の方で乳まで出してたけどあれは吹替えではないんだろうか。
だとしたらそれも気持ち悪い。
なんでこんな気持ち悪い映画観たいと思ったんだろう…
ストーリーはサイコホラー(ネタバレ含む)
お話自体は割と単純です。
保険会社をめぐる詐欺まがいに保険金を得ようとするやからと戦うサイコホラーサスペンスです。
映画の初めにこの映画には不適切な表現が含まれますが作者の意図うんぬんと出たんですけどどれがその表現だったかわかりません。
で、最初西村さんが演じる菰田がそう思われてたのが実は大竹しのぶ演じる幸子の方がサイコパスであるとわかっちゃうんですけど、それは育った環境(自然環境と家庭環境)からくる的なことを結局殺されちゃった心理学者?が言ってました。
幸子の手首にはリストカットのあとが数本残ってるんです。
でもそれは自分でやったのではなくて親がそうやって子供を傷つけては保険金を得ていたと。
(今そんなことできるかどうかは不明)
だから自分もそうやって何が悪いのと言い放つ。
けどこの幸子がやったことはことごとくえげつない。
保険金を得るために自分の子どもと前夫を自殺に見せかけ殺す。
現夫の体の一部を切断させる。(もしくはした。)
保険金を得るのに邪魔だと判断した?心理学者や交渉人を拉致監禁し拷問して死に至らしめる。(ほかにも数名犠牲になったと思われる)
これが育ちのせいだというなら、どんな酷いことされて育ったんだろうという描写がいつ出てくるかと待ってたけどそれは小学生時代の作文のみで結局出てきませんでした。
作文は眠るときに見る夢の話がテーマでブランコのことだったし、子ども時代の描写はときどき挿入される程度(一人でビー玉で遊んでいる)でちょっとわかりにくい感じ。
虐待もされてたんでしょうか。
現夫の菰田と幸子は同じ小学校の同級生で、主人公が幸子を調べるのに同級生から話を聞くんですが、その中に遠足中に池で死んだ女の子の話が出てくるんです。
映画の中では菰田がやったっぽいことになってたけど、これも実際幸子がやったのかどうかは不明のまま。
やったとしたら最初の殺人ということに。
菰田のアリバイを証明したのが幸子ということなのでやってる可能性は高い。
やったとしたら動機が不明なんだけど、もうすでにサイコパスの片りんを見せてたということ?
で、レビューを見てたら原作との違いがちょこちょこ書かれてて原作にはなかったそうなんだけど映画の中では主人公がプールでばっしゃばっしゃ水しぶきをあげながら泳いでるシーンが何度も挿入されます。
その水しぶきをかけられたのが誰なのか結局これも不明のままで、FAXで送られてたけどあれも幸子だったのか?
よくある日常で、自分には何の意識もないんだけど実は他人に迷惑をかけてるってやつ。
なのでこれがきっかけで幸子にロックオンされたんかなーと思ったけどそんなシーンは出てこないんですよね。
結局何だったのか。
そんな風にしてあの女の子も池に沈められることになっちゃったのかな。
とにかく自分の欲望、目的のためなら罪悪感もなく何でもやっちゃう。
それがサイコパスなんだと。
全体的にツッコみどころも多い映画で、あんなことがあったのに保険会社を辞めない主人公。
あれだけ幸子に荒らされた部屋に住み続けてたり(どうやって片付けたのか)、幸子のせいでひどい目に合ったため当然その親にひどくなじられて会えなくなった恋人と最後唐突に会ってたり、窓ガラスが突然割れたにも関わらず平然とテープで修理する社員たちとか人数分頼んでた弁当がなくなっても部外者の侵入を疑わない社員とか、守衛さんが殺されちゃったのにそのビルで平然と仕事する社員たちとか…。
古い映画とはいえ、いや保険会社って大変なのねと。もしかしたらああいう事は日常茶飯事でとるに足りない事件だったりして…
とまあこんな部分が気になって最後まで観てましたけど、最後の方に主人公と幸子が対峙するシーン(2回あります)はまあまあ緊迫しててオモシロかったのでまだ見てないホラー好きな方はぜひ。
演出もなかなか面白くて色で描かれてたり、環境破壊を思わせる?意味不明なシーンが挿入されてたり実際にはそんな音せんやろっていう菰田の動く音とか。
ホラーの中にもスパイスが効いてます。
機会があればこんな風に気になった個所を収めてくれると期待しつつ、原作も読んでみようと思います。
最近よくサイコパスサイコパスと気軽に耳にしますが、ほんとうの?サイコパスって恐ろしい。近づいちゃダメなやつ。
バンドメンバーのJPさんは絶対サイコパスではないと思われ。